ゴミ箱

適当な事を適当に書く

今、僕が置かれている状況について

バイトでとあるプロジェクトの開発リーダーをやっているのだが、紆余曲折あったので顛末を綴っていこうかな、と思う。このプロジェクトは2014年4月に発足してるので、9ヶ月ほどかけて開発をしていることになるが、中身は(新人教育も合わせて)5ヶ月もあれば十分作り込めるレベルで、4ヶ月ほどはただ迷走していただけだ。

プロジェクトの形態

このプロジェクトでは、東京にいる役員が企画・要件定義を行い、東京にいる学生の営業が提携企業に売り込みをし、京都にいる開発がSkypeミーティング等で東京と情報共有をしてシステム開発を行う。また、開発の中でもデザイナーは東京にいる学生であった。
あるサービスをWeb・スマートフォンアプリで提供することが目標のプロジェクトである。

2014年4月~5月

僕は2014年4月にバイトを開始し、同時に今のプロジェクトに所属した。当時は違う開発リーダーがいて、僕と同じタイミングで他に二人の新人が開発に所属した。
入ってすぐに、プロジェクトの概要をリーダーから聞いたが、正直どういうシステムを作れば良いのか全く理解できなかった。後からわかったことだが、上からの資料はシステム概要のみで要件定義書が存在していなかった。
とりあえず、毎回リーダーから今日やるべきことを聞いてそれを開発する、という日々が続いていた。これは新人3人とも同じ形態だった。全員バラバラの部分を開発していたため、それぞれ断片的にしかプロジェクトの内容を理解していなかった。
スマートフォンアプリ版を先に開発するということだったが、PhoneGapが上手くビルド出来なかったり動作速度が異常に遅かったり他の人が書いたコードが訳分からなかったり(当時はコミットメッセージを書くという文化すら無かった)、無駄に時間がかかっていた。
5月に入った辺りでようやく感覚がつかめてきた感じだった。

2014年6月~7月

6月、突然Web版を先にリリースする方針が決定される。
今考えると結構馬鹿なことをやっていたのだが、それまで書いていたコードはアプリに内蔵しようとしていたもので、HTML+CSS+JavaScriptで書かれていた。Web版はcakePHPで実装するのだが、今まで書いていたコードとかなり相性が悪かった。
東京にいたデザイナーの学生が失踪。デザイン自体は上がっており、後任は決まらず。
どうにかWeb版を完成させたものの、クオリティの低さ故にリリースは見送られる。
リーダーが退職。後任リーダーは僕になったが、このことに関しても辞める直前に言われて動揺した。なぜなら、プロジェクトの全貌を理解できていなかったからだ。前リーダーの最終出社日は疑問点を片っ端から質問していった。

2014年8月

開発リーダーになった。
後任デザイナーが東京の社員に決定する。ほとんどデザイン総入れ替えとなり、開発はデザイン当て込みと不具合修正に追われる日々が続いた。
お盆明けにようやくリリースとローンチが完了した。当初の予定では6月にローンチであった。
Web版との差異が無いということで、アプリ版の話は無かったことになった。つまり、Web版一本で開発・保守を進めていくことになった。

2014年9月~10月

安定期。システムの機能追加とか不具合修正とか提携メディアの追加とかの簡単な作業。
作業スピードが3倍になり、リリース後の不具合も激減した。
これは、資料を書く文化が出来たからである。
まず、開発メンバー間のルールを決めていった。コミットメッセージを書くようにし、営業とのミーティングの議事録を残すようにした。3人ともいつも同じ時間に出社するわけではないので、前回のミーティングで重要なことが話されていても、参加者が出社していないと内容が把握できなくて困るのである。
他にも、何か作業をする際はまず資料を書いた。特に役立ったのはリリース手順書である。テスト仕様書の作成等も含めて、リリース作業に必要な項目を全てリストアップする。これがリリース後不具合の激減につながった。

2014年11月~12月

安定しすぎて重要度の高い課題が全て片付き、仕事が無くなる。
ところが、プロジェクト自体は相当の赤字を抱えていた。企画自体が良くなかったのである。
ある日、上長の役員が突然交代となる。そして、今まで進めていたWeb版の開発を凍結させ、アプリ版開発がまさかの復活を遂げる。これで赤字を解消しようというのである。
今回は要件定義書をしっかり頂いた。内容を見ると、既存のWeb版とはほとんど別物になっている。このプロジェクトで進める意味があるのか。企画・営業とのミーティングを重ねて、工数出しを行う。
しかし、その話が社長の承認を得ていなかった等で一時凍結される。開発は1週間ほど出社停止になる。
ようやく話がまとまり、デザイナーとのミーティングも完了、開発メンバーそれぞれのスケジューリングも完了し、あとは開発するだけ、という段階まで来た。
で、そのタイミングでまたプロジェクトの一時凍結。赤字解消の見込みが無いのと、他サービスとの差異が無いとのこと。そこで、ある機能が実現可能ならばプロジェクトが続行可能かもしれない、との連絡を受けるが、その検討はずっと前に済んでいて工数出しまで終わっていた上に、社員はそのことを把握していたはずであった。しかし、面倒になったので「分かりました」で話を流すことした。
というわけで、12月20日くらいから全く出社していない。

学生開発新年会にて

つい先日、新年会の名目で学生開発メンバーを集めた。そこで、3人とも以下の認識で一致していることを確認した。

  • 今のプロジェクトは会社にとってはただのお荷物になっている
  • 明らかな時間稼ぎが為されている、ということは、実は社員が学生に気を使っているだけで、現在のプロジェクトに代わる新規事業の企画が行われているのではないか
  • 今の会社は、バイトにお金を払うことも厳しい状況にある

最後の奴は、11月に学生バイトの募集をかけたにも関わらず、ある学生の採用決定後(連絡はまだ)に「バイトが不要になった」という理由で採用を取り消し募集自体を無かったことにしたのと、度重なるプロジェクトの一時凍結から人件費を削っていることが目に見えていたからである。
そして、僕ともう一人のメンバーは、3月までにはバイトを辞めようと思っている。ここから導き出される最善の行動は、以下の通りだった。

  • 現在のプロジェクトを凍結させる
  • 僕ともう一人がこのタイミングで辞める
  • 残ったもう一人は、別のプロジェクトに所属する

ボスに電話

どれも根拠がなく、ただの憶測に過ぎない。しかし、もし社員側が学生に気を使っているのであれば、学生側の意思も伝えなければならないと思った。
だが、これが全て勘違いであるのならば、会社が用意してくれているプロジェクトを全力で蹴ってしまうことになる。というわけで、とても言いづらい状況ではあったが、このままズルズル行っても誰もシアワセにならないので、勇気を出して所属する支社のボスに電話をしてみた。ボスはすんなり受け取ってくれて、ボスの方から学生の意向を本社に伝えてくれることになった。内容は濃かったが、通話時間は2分ほどだった。

結果

結局、現在のプロジェクトは続行となった。また、僕ともう一人は3月までは出社して欲しいとのことなので、3月までにアプリ版のローンチを完了させることが目標となった。
仕事に関しては、他のプロジェクトが人手不足なのでそちらに回すこともあるかもしれない、だから仕事が無い状況は生まれないと説明された。
つまり、今までと何も変わらない。僕ともう一人が3月に辞めることが伝わった以外は。

この行動に意味があったのかは分からないし、かなり失礼なことをした気がする。だが、どうすれば良かったのか分からない。
本社の人はどうなのか知らないけど、少なくとも所属する支社のボスは学生の気持ちを汲んでくれた気がする。それだけが救いだが、やっぱりこの行動が正解だったのか不正解だったのか分からない。苦しい。分からない。